作田塾とは
主著のひとつ『生成の社会学をめざして』の「まえがき」に、本書はだれのために書かれたか……「社会学の予備知識をもっているかどうかは問題ではない。学問なるものにかかわっているかどうかさえ問題ではない。本書は「生きていること」自体の経験を大事にしている人々に捧げられる」とあります。この思いを引き継ぎ、生きづらさが加速する現代社会の中にあっても、一生懸命に生きようとする人々の支えとなるような作田人間学の勉強会を、2026年1月より毎月1回(参加費 5000円)のペースで開きます。研究者ではなく一般向き。難解な議論も丁寧にかみくだきお伝えしてまいります。
作田啓一(さくた けいいち)略歴
1922-2016年。京都大学文学部哲学科(社会学専攻)卒業。京都大学名誉教授。
日本文化と戦争責任の論理を追った『恥の文化再考』(筑摩書房 1967)で脚光を浴びる一方、
人間の行動を価値の次元でとらえた『価値の社会学』(岩波書店 1972、岩波モダンクラシックス 2001、ちくま学芸文庫 2024)で戦後社会学理論のオリジナルな方向を打ち立てた。
その後、『ジャン-ジャック・ルソー 市民と個人』(人文書院 1980、増補版 筑摩叢書 1992、 白水uブックス 2010)『個人主義の運命 近代小説と社会学』(岩波新書 1981)『ドストエフスキーの世界』(筑摩書房 1988)等で文学社会学を提唱・発展させるとともに、
『生成の社会学をめざして 価値観と性格』(有斐閣 1993)で社会学の新たな地平を拓いた。
76歳で同人誌『Becoming』を主宰。専門領域をまたがって、人間を超える力の次元から人間の謎に迫ろうとする論考を集め、自らも毎号(年2回)17年間、力作を発表し続けた。
それらは『生の欲動 神経症から倒錯へ』(みすず書房 2003)『現実界の探偵 文学と犯罪』(白水社 2012)に結実している。
作田啓一先生は、ご専門領域においては日本社会学界の重鎮と認められている学者であり思考の体系化をめざす理論家でありましたが、その探求は専門領域にとどまることを知らず、また、合理性の追求という学問の狭いイメージをも超えて、人間の謎=非合理性へと踏み込んでゆく、という学界においては異色の特徴をもっています。その感性は、外国翻訳文学や日本文学に読みふけった十代の頃に培われたところが大きく、その著述においては鋭利な分析に加え、一種の文学的感動が引き起こされる点で、学者のみならず、多くの一般読者の人気を得てきました。
「むつかしい用語を使うのに、私の書くものはしろうと臭いと言われることがある。アマチュア(未熟者)ふうであることを八十四歳近くになって自認するのはジョークにもならないが、じつのところいつまでたっても私は専門家にはなれないのだ。しかし、負け惜しみかもしれないが、自分の世界が完結していると思っている専門家になれなくてよかった、という気もしている。」(『作田啓一 欲動を考える』「あとがき」2006年) 先生の著作には、人間の底の知れない深みへのまなざしがあり、立場も時代も超えて広がりゆく未完の力が宿っています。
専門家集団に与せず孤高をいっそう明確に持された晩年の二十余年の仕事を編集者として共にできた私は、その思想をさらに広く、深く、これを必要とする人々にお伝えし、そのような皆さまと共に学び発展させてゆければ、と思っています。 新堂粧子
第 1 回 ご案内
テーマ 拡大体験と溶解体験
2026年
1月25日(日)14:00~18:00
1月26日(月)14:00~18:00
*両日、同内容です。ご都合のよいほうにご参加ください。
於 スタヂオサクタ(BC出版/作田旧邸)
講師 新堂粧子
参加費 5000円
*ご希望あれば、オンライン参加も検討いたしますのでお問い合わせください。

第 0 回 ご報告
テーマ 作田啓一氏の業績と思想のポイントを紹介
2025年
12月21日(日)12:00~16:00
於 スタヂオサクタ(BC出版/作田旧邸)
講師 新堂粧子
参加者4名
1月からの本格始動に向けてのお試し会。
単著の刊行順にそって、作田氏の思考の流れを追ってみました。

第 0 回 ご案内
テーマ 作田啓一氏の業績と思想のポイントを紹介
2025年
12月21日(日)12:00~16:00
於 スタヂオサクタ(BC出版/作田旧邸)
講師 新堂粧子
参加費 無料
簡単な昼食を用意しますので、等分してそのお代をいただきます。
*ご希望あれば、オンライン参加も検討いたしますのでお問い合わせください。

